犬のやる気を引き出すには、飼い主の忍耐も必要というお話

更新日:1月18日

犬をトレーニングする方法は、たくさんあります。

オヤツを使う方法、罰を使う方法(この場合の罰は激しいやつです)、2つを組み合わせる方法。では、そのトレーニングを他の誰かに評価してもらうとどうなるでしょうか?

今回は、過去に受けたトレーニングが、犬が全く初めのことを学ぶときにどう影響するかを客観的に評価した研究をご紹介します。



方法:この研究には、53頭の犬とその飼い主が参加しました。飼い主にはあらかじめ、「これまで犬をどのようにトレーニングしてきたか」と聞いておきます。事前調査の結果から、日ごろのトレーニングは「報酬ベース」「罰ベース」「その他」に分類します。

その後、服従テスト(sit, stay, lie down)や遊びなど、いくつかの課題を行ってもらい、その様子を撮影してもらいます。次に、飼い主と遊んだり、5分間で「犬にスプーンに触れさせる」という全く新しい課題に取り組みます。


結果:参加したすべての飼い主は、報酬と罰どちらも使用していました。38%の参加は報酬の方が多く、49%は罰の方が多く使用しているという結果でした。

研究者たちが撮影された映像を分析した結果、報酬を多く使用している飼い主の犬の方が、新しい事を学ぶのが上手いということが示されました。また、罰を多く使用している飼い主の犬は、飼い主との遊びが少ないということが示されました。

新しいことを学んでいる映像だけを分析した結果、報酬を多く使用している飼い主の方が忍耐強く、犬のパフォーマンスは向上していました。


研究者は、報酬ベーストレーニングという過去の歴史は、将来のトレーニングにおける犬と飼い主の関係を良くする。犬が報酬を予測することを学ぶので、犬の学習意欲とやる気を高めると述べています。

当たり前の結果だと思っている方もいると思いますが、実感されていることを科学的に検証するということは、なかなかできることではありません。個人的に、この研究の興味深い点は、報酬を多く使っている飼い主は、犬がする行動を忍耐強く観察しているという点です。この過程が、犬の学習意欲を高めているのかもしれませんね。


報酬で導くというより、犬の自主的な行動が起きるのを待つということはトレーニング上有効ということですね。


参考資料:Rooney, N.J., & Cowan, S. (2011). Training methods and owner-dog interactions: Links with dog behaviour and learning ability. Applied Animal Behaviour Science, 132, 169-177 DOI: 10.1016/j.applanim.2011.03.007



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