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動物のリハビリテーションについて知ってますか?の巻

更新日:2022年7月27日


 先日、愛犬(M・ダックスフンド)と近くの公園を散歩してましたら、年配の女性から「犬に階段を登らせてると腰を痛めて、長生きできない」と言われてしまいました。丁寧にお礼を言って別れました。実は、似たようなご指摘をよく受けます。うちでは階段は筋力維持にいいと思いNGにはしていません。

 その証拠に、獣医師さんから後ろ足の筋肉がとても素晴らしいと褒められたばかりです。

 実は、愛犬の一頭は、骨折と膝蓋骨脱臼(パテラ)で4回ほど手術をしています。筋力をつけるため、バランスディスクを使ったトレーニングを数年前から適当にやってます。最初は怖がってなかなか乗ってくれませんでしたが、いろいろ工夫して行い、今ではご覧の通り頑張ってます。

日本における動物リハビリテーション

 ところで、みなさんは動物の理学療法(リハビリテーション)についてご存じでしょうか。日本では10年ほど前から犬猫のペットに対するリハビリテーションがはじまったそうです。


 イギリスやオーストラリアでは日本よりも普及していて、動物理学療法士という国家資格が存在し、犬や猫だけでなく馬などに対してもリハビリテーションが行われているそうです。現在、日本では医療としてリハビリテーションを提供できるのは、獣医師のみですが、養成学校でリハビリ教育を提供する学校も増えつつあるとか。もしかしたら、近い将来、獣医師だけでなく、動物看護師、動物の理学療法士(PT)などがリハビリテーションに関わってくるかもしれません。


 リハビリテーションが対象となる疾患は、主に、神経疾患や整形外科疾患、シニアケアや肥満に対するリハビリテーションで、機能回復が主な目的になっています。一方、海外のリハビリテーションで対象となるのは、疾患による機能障害の回復だけでなく、主に狩猟犬などの使役犬やアジリティーなどのスポーツドッグに参加する犬で、パフォーマンスの向上を目的にしています。

 私は、犬のリハビリテーションは、パフォーマンの向上や重度の機能障害の回復だけにとどまらないと考えています。いずれくるシニア期に備えて、できるだけ寝たきりにさせないよう、日頃から筋力だけでなく、四肢の可動域や柔軟性を維持することも大切なのではないでしょうか。


CCRPとCCRT


 日本で動物のリハビリテーションをおこなっている獣医療従事者の多くは、Canine Rehabilitation Certificate Practitioner (CCRP)やCertified Canine Rehabilitation Therapist (CCRT)という米国の専門コースで知識を習得し、実践されています。

 CCRPは、米国のテネシー大学が提供している犬の理学リハビリテーション施術者のための認定プログラムです。ホームページには少し古いですが、リハビリテーション中の動画が掲載されていますのでご覧ください。とても興味深いです。

 海外の犬のリハビリテーションの動画を見ていると、ピーナッツバターやおやつを使って楽しくやることを強調してます。さぁドッグトレーナーの出番です!


 すでにアナウンスさせていただきましたが、10月7日(金)に第2回目のPD-TENカンファレンスを行います。今回は入交先生による犬の異常行動に関するお話に加えて、酪農学園大学の獣医師でCCRPの資格を有する佐野忠士先生をお迎えして、犬の痛みとリハビリテーションの観点でお話していただきます!


またまた、有意義で楽しい時間を皆様と共有できるものと確信してます!

乞うご期待ください!


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