投票率は上がった。でも、動物たちの声は届いたの?
- KAORU ITO

- 7月21日
- 読了時間: 3分
動物たちは投票できない。だから、私たちが考える
2025年7月、参議院選挙が行われました。今回の選挙では、SNSなどを通じた「投票しよう!」の呼びかけも広がり、投票率が前回よりぐんと上昇。それは、とても喜ばしいことです。
でも一方で、動物たちにやさしい社会は、少しでも近づいたのでしょうか?
前回の記事で、私は「動物に関する政策も、ちゃんと選べるんです」とお伝えしました。だからこそ今回の選挙結果を見て、少し立ち止まって考えたくなりました。
🐾 AW(アニマルウェルフェア)に力を入れた政党は、どうだった?

たとえば立憲民主党や日本維新の会。畜産動物の福祉を見直すための法律づくり、アニマルポリスの創設といった、具体的なAW政策を打ち出していました。
けれど、残念ながら議席数は伸びず。
代わって票を伸ばしたのが「参政党」です。参政党も、生体販売の禁止やシェルター整備といった動物関連の提案は掲げていますが、その軸はどちらかというと「日本人ファースト」や「文化的価値観の見直し」といったメッセージ。AWの実現というより、“日本らしさ”を打ち出した内容が印象的でした。
📊 投票率は上がったのに、AWの声は届かなかった?
「動物のために一票を投じよう」そんな声がSNSを通じて広がった今回の選挙。実際に投票率は大きく伸びました。
……なのに、AWに真剣に取り組む政党は伸びなかった。それはどうしてなのでしょうか?
情報が届かなかったから?
誰に投票すればいいか、わかりにくかったから?
そもそも、AWは選挙の“争点”になっていなかったから?
📰 AWが“争点”にならなかった理由
実際、今回の選挙で大きく取り上げられたのは「物価高騰」や「子育て支援」「日本人ファースト」といった話題でした。動物福祉は、生活に直接関係ないと思われがちで、ニュースでもほとんど取り上げられなかった印象があります。
その結果、「AWって大事だけど、今じゃないかも」と感じた人も多かったのかもしれません。
💬 SNSの呼びかけだけでは、届かない?

今回あらためて感じたのは、「選挙に行こう!」という呼びかけは広がったけれど、「誰に投票すればAWが前に進むのか」までは、なかなか伝えられなかったということです。
つまり、「動物にやさしくしよう」という思いと、「政策を選び、制度にする」という行動のあいだには、まだ距離があるのだと思います。
🧑⚖️ でも、希望はあります。党をこえた議員の動きも。
「動物福祉を考える議員連盟」というグループがあり、自民、立憲、維新、共産など、政党をこえて多くの議員さんが集まって、AWの制度化を話し合っています。
内容も、ただの理念ではなく、
畜産の飼育環境を国際水準に近づけるには?
実験動物や野生動物への対応は?
アニマルポリスや殺処分ゼロの仕組みはどうあるべき?
といった実務的なテーマばかり。このような超党派の議論が進んでいることは、大きな希望です。
🐶 動物たちは、投票できません。でも、あなたはできます。
「投票しても、何も変わらない」そんな気持ちになること、ありますよね。
でも、もし何も変わらなかったとしたら、それは“何もしなかった結果”かもしれません。
動物たちは、自分のために投票ができません。でも、私たちはできます。
「この人が通れば、動物が守られるかもしれない」そう信じて投じる一票が、やがて制度になり、社会を変える力になります。
📌 今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。このブログが、少しでも「気づき」や「次の選択のヒント」になればうれしいです。


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