犬は訓練しなくても人からのシグナルを読み取れる!?

更新日:1月9日

犬は人の最良の友(Dogs are man's best friends)という言葉をご存知でしょうか?

犬の特性の一つに、人とコミュニケーションがとれるというのがあります。人の声の抑揚、視線や身振りなどを理解するというものです。それは、当然ながら犬同士では使わないコミュニケーション方法です。犬は、人と一緒に過ごすようになった最も古い動物と言われていますが、犬のこういった認知能力はあまり研究されてきませんでした。

2002年にScience誌に発表された「チンパンジーとイヌの指差しの理解を比較した研究 」をきっかけに、犬の認知能力に注目した研究が増えてきました。ここでは、その研究をご紹介します。

方法:研究者が2つのカップを台の上に置いておき、犬が見ている状態で、片方のカップを指さします。指差した方のカップを犬が選ぶと正解としました。人による目配せによる反応も調べました。これと同じことを、チンパンジーと狼でも行い、正解率を比較しました。

結果:目配せによる正解率は、チンパンジーによる正解率は60%だったのに対し、犬の正解率は80%でした。また、指差しによる正解率の比較でも犬の方が成績が良く、子犬を使った実験でも、良い成績が得られました。

さらに、人が正解の箱を見ながら不正解の箱のところに立った時でも、犬は、人の視線の先にある正解の箱を選択することができました。


犬同士のコミュニケーションは、チンパンジーよりも単純であるように思えますが、犬の人の意図を理解する能力は、チンパンジーよりも高いという驚きの結果を示した。研究者は、これは人との長年にわたる関わり合いによって備わってきた能力であると考察してます。


犬は、人の意図を読み取れる動物です。強制的なトレーニングは、きっと不要なのかもしれませんね。


本研究については、菊水先生の寄稿にとてもわかりやすくまとめられていますので、よかったらそちらも読んでみてくださいね。


参考資料:

Hare B, Brown M, Williamson C, Tomasello M. 2002. The domestication of social cognition in dogs. Science, 298, 1634-1636.

菊水健史 動物臨床医学 2017

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/26/3/26_105/_pdf/-char/ja




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