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週末、14歳以下の男の子は犬に咬まれる可能性が高い!?

少し前に、理由があって咬傷犬についてやたら調べたことがありました。

多くの犬の飼い主は、「咬みつき」や「吠え」といった問題行動に悩まれていて、犬の放棄理由の1つにもなっいます。特に、「咬みつき」となれば深刻です。

今回は、米国で犬の咬傷事故について調査した研究についてご紹介します。

米国のThe National Electronic Injury Surveillance System All Injury Program dataを 2005年から2013年の9年間について分析したという研究です。それによると、毎年平均337,103回犬による咬傷事故で救急外来が利用されているということが分かりました。これは、すべての救急外来を利用するケースの上位13位。ちなみ1位は、(人の)転倒です。


咬傷部位は、上肢が47.3%,頭頸部が26.8%,下肢が21.5%,体幹が4.4%だったそうです。細かな部位でいくと、顔(17.7%)や手(19.6%)が多いです。

咬まれた時期と場所も調べていて、特に夏と週末が多く、80.2%は自宅での事故。そして、犬の咬傷事故で発生した治療は、年間4億ドルかかっていたそうです(1ドル100円とすると日本円で400億円!)

男女比では、やや男性が多い結果になっています。平均年齢は28.9歳ではありますが、年齢別でみると全体の35%が14歳以下の子供で、特に5歳から9歳が多い

研究者は、小さい子供は、俊敏性に欠けるため危険から逃げられず、上半身を咬まれる傾向があると考察しています。さらに、そういった危険性があることをテレビ/ラジオ/インターネットやシェルター等で広めるべきであること、監視されていない状況で、犬と幼児を一緒にしておかないよう注意すべきとも言っています。


日本での犬による咬傷事故は、年々減少傾向にはあるものの2019年には4,274件報告されています。データを良く見ると、おそらく飼い主・家族以外の人を散歩中か外出中に咬んでしまっているようです。日本では、犬による咬傷事故が発生した場合、早急に最寄りの保健所に届け出ることになっていますが、おそらく飼い主や家族を咬んだ場合は、届け出てないことの方が多いでしょうから、それらを含めるとかなりの数が起こっていると予想されます(5倍?10倍?きっと100倍?...)


私の愛犬も元はひどい咬傷犬。私の無知識ゆえにそうさせてしまったようなものです。

コロナ禍で初めて犬を飼う人が増えているとか。もう2年以上たちますので社会化不足の咬傷犬が出来上がっていてもおかしくありません。そういったことを予防するために、犬を飼うことを考えたら、ちゃんとしたドッグトレーナーさんに相談という世の中にならなないかなぁと思う今日この頃です。


よかったら、そんな私のつぶやきをPD-TENで聞いてもらえないでしょうか?

カンファレンスのご参加心よりお待ちしています!


参考資料:

Loder, Randall T. 2019. The Demographics of Dog Bites in the United States. Heliyon 5 (3), e01360

環境省自然環境局 犬による咬傷事故状況(全国計:昭和49年度〜令和元年度)







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