去る2022年10月7日(金)、横須賀JDBAのカンファレンスルームにてPD-TEN主催によるカンファレンスが終わりました。もっと早くにこのブログを書く予定でしたが、なんだか精魂尽き果ててしまい今日になってしまいました。なんだか2ヶ月くらい前の様に感じます。
1回目では、尊敬する入交眞巳先生のご専門「常同障害」を取り上げました。終了後に実施したアンケートでたくさんのご意見をいただきましたので、2回目はその点も踏まえて、改善すべきところは改善して臨んだつもりでした。
ところが、不覚にも私のプロ意識が足りずに喉を痛めてしまい、大変お聞き苦しい司会となってしまいました。大いなる反省です(声が枯れた司会者とは私です)。ご参加いただいた方々、本当に申し訳ありませんでした。
でもでも、ご講演いただいた先生方、ご参加いただいた皆様はと〜っても素晴らしかった!
Dog Physical Wellness: 犬の痛みとケア
まずは、酪農学園大学 佐野忠士先生の「犬の痛みのケア」についてのご講演。IASPに定義付けられた「痛みとは何か」から始まり、痛みの伝達の認識、運動器疾患の術後ケアとして私たちが考えなければならないポイント等をとてもわかりやすくご説明くださいました。痛みは脳で感じているが、評価は行動で行う、術後のリハビリは早く始めた方がいい、後脚の使い方を特によく観察し、気になる症状があれば獣医師に相談するなどなど。実践的でとてもタメになるお話が盛りだくさんでした。今回のご講演でファンになった方も多いのではないでしょうか。
(痛みについては、こちらのブログでも触れてます。)
午後の田中雅織先生とのリハビリテーションのセッションでも、わかりやすく&かっこよく犬の身体について解説くださいました。バランスディスクや三角ポールを使った簡単な筋力トレーニングは、参考になった方も多かったのではないでしょうか。
Dog Mental Wellness: 運動器疾患と間違えやすい異常行動
午後は、我らの入交眞巳先生から、「疼痛ではない視点から行動を見る」ということと動物のいたみ研究会の「いたみの行動変化」について解説いただきました。散歩に行きたがらない、階段や段差を嫌がる、高齢性認知機能低下で不安が増大し行動が低下するなど。個人的にショックだったのは、14.2%の犬に認知症の可能性が示唆されながらも、獣医師が認知症と診断していたのは、たったの1.9%だけだったという研究結果でした。シニアになり吠えやすくなったとか、散歩に行きたがらなくなったというのは、認知機能が低下してきて不安が増大しているからかもしれない、飼い主さんから相談があった場合には、プロが率先してその点も含めて慮ってあげないといけないですね。
最後のパネルディスカッションでは、参加者皆さんで獣医師とドッグトレーナーとの協働について考えてみました。まだまだ壁はありますが、ニーズがあるかもしれないということがわかり、小さな光が見えたような気がしました。
お昼の時間には、ジョナサンも登場してDoggy Statioanの公開録画など盛りだくさんの一日でした。やり切った感があったのですが、事後のアンケートでは、先生方のお話をもっと聞きたかったというご意見があり、反省です。
今後は、そんなセミナーも企画していけたらと思いますので、これからもPD-TENの活動を気にかけていただけたら幸いです。
それにしても、当日嫌な顔をせずにPD-TEN Tシャツを着て下さった入交先生&佐野先生
素敵です。ありがとうございました!
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